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    医師がクリニック開業を成功させるには?【第1回】地域とコンセプト編 | 勤務医ドットコム

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    医師がクリニック開業を成功させるには?【第1回】地域とコンセプト編

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    このコラムでは、「医師の人生をより豊かに」をモットーに、多忙の極みである医師に、少しでも有益なコンテンツを提供しようと日夜考える勤務医ドットコム編集部が監修しています。

    今回は「開業準備どう進めれば良いのかよくわからない」という方に向けて、開業場所の選び方から、開業にかかる時間やお金のことなどを解説します。

    開業準備を行うにあたって、検討すべき最重要事項は何と言っても開業場所でしょう。

    事業戦略や集客、サービスや人材などは開業後でも変更や挽回はできますが、開業場所は変更することができません。

    仮に変更しようとすると、費用面からも多大なリスクを負うことになります。

    開業場所については、以下の優先順位で考えるといいでしょう。

    ①直前の勤務先の患者さんの来院が見込める
    ②その場所に地縁や土地勘、ネットワークをもっている
    ③商業施設や駅など流動性が大きい場所からの流入が見込める
    ④診療圏調査で有効と認められる

    最初から土地建物つきの大きなクリニックを構えずとも、上記のような立地のテナントで開業すれば、大きく実績を出すことも可能ですし、早期発展も見込めます。

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    優先度が高いのは、固定患者が来やすく、よく知った地域

    優先順位にも理由があります。

    例えば、③(商業施設や駅など流動性が大きい場所)のような物件の場合、家賃や坪単価が高いことがほとんどで、開業当初から固定費用が高いためリスクも大きくなります。

    ④(診療圏調査で有効と認められる)については、コンサルや医療機器メーカーが出す診療圏調査はあくまで行政が出している人口分布などがデータ元になっているため想定の範囲が大きく、本当にその通りに集患出来るかどうかは開業してみないとわかりません。

    地域イメージ

    その点、①(直前の勤務先の患者さんの来院が見込める)のような場所では、固定患者が当初から来院してくれる可能性も高いので、開業当初の業績予測も出しやすくなります。

    ②(その場所に地縁や土地勘、ネットワークをもっている)の場合は、自身の経験や人脈、もっている情報を活用できるので、他の地域に比べて良い物件を見つけられる確率は高まります。

    また、他者からの情報に踊らされることなく、物件の善し悪しを自身で決断できることも大きいでしょう。

    私が知る範囲でも、見知った土地で開業した医師の方が成功している確率は高いといえます。ですから、上記のような優先順位も参考に、まずは自信のもてる開業場所を絞っていきましょう。

    どのような患者さんに、何を、どのように提供するか

    ここからは具体的な開業準備を順にご説明します。

    クリニックのコンセプト決めは、開業場所の選定の前に始めるべき工程です。自身で開業の意思が出てきた段階で、「5W1H」のフレームワークに沿って考えるといいでしょう。

    「5W1H」とは、「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」と、1つのH「How:どのように」をまとめて表現した言葉です。

    自身の専門分野や、目指す医療やビジョンとも照らし合わせながら、「どのような患者さんに、何を、どのように提供するか」を考えていけば、おのずと理想の地域や場所が見えてくると思います。それに沿って決めていけば、あとになって後悔することもないでしょう。

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    物件の形態を選定する

    冒頭で述べたような条件をもとに開業場所が絞れたら、物件の形態を考えます。テナントか自己所有か、ビルなどの商業施設か専有の建物か、などです。ただ形態よりも立地の方が優先順位は高いので、順番的には開業エリア⇒開業場所⇒物件の形態の順に決めていきましょう。

    基本的には自己所有で始めると土地建物の建築費や購入費が高額になります。したがって、もともと土地を所有している、またはよほど今後の経営に自信がある場合を除いては、まずはテナントでそのエリアの実績を重ねてから、自己所有に切り替えてもいいかと思います。

    次回は【第2回】物件探しと資金繰り編をお届けします。


    【シリーズ】医師がクリニック開業を成功させるには?

    第1回 地域とコンセプト編

    第2回 物件探しと資金繰り編

    第3回 開業リスク対策とまとめ

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