不動産以外にも株、FX、太陽光発電など投資対象はさまざまです。しかし、これらは資産防衛の観点から見るとリスクが大きくおすすめできません。代表的なリスクを個別に見ていきましょう。
株式投資のリスク
リスク1「価値がゼロになる可能性がある」
万が一、投資先の企業が倒産した場合、所有していた株の価値はゼロになります。JAL(日本航空)の倒産時もそうでしたし、最近だとエアバッグメーカーのタカタが民事再生手続きに踏み切ったことで上場廃止となり、同社の株は価値を失いました。
リスク2「大手企業でも大暴落する可能性がある」
東芝や電通、数年前だとシャープなどがわかりやすい例ですが、大手企業であっても株価が大暴落する可能性はあります。その後に回復する可能性ももちろんありますが、時間を要することになるでしょう。
リスク3「換金に日数を要する」
よく「株は流動性が高い」と言われますが、実は間違っています。もちろん不動産と比べると流動性は高いですが、株の場合、売買が極端に少なくなると取引が成立しなくなり、売りたいときに売れなくなります。上場廃止が原因でその企業の株式の出来高が極端に減少し、値がつかず売却できないリスクもあるのです。
FXのリスク
リスク1「時間を取られる」
為替レートは24時間、金利も日々変動しており、画面に向き合う時間をできるだけ多く工面しなければプロの投資家に勝てないため、本業が忙しい人には向いていません。
リスク2「大きな損失を被る可能性がある」
不動産投資にもあるレバレッジですが、FXは現物資産ではないため、そのリスクが大きくなります。基本的には投資額の最大25倍まで取引ができるようになりますが、それ以上の損失を被る可能性もあるのです。
リスク3「強制決済」
証拠金維持率が100%を下回ったとき、FX会社に預けている証拠金の額が保持する外貨の実質価値の4%未満のとき、強制決済となります。不動産投資の場合、いくら赤字になってもこのリスクはありませんし、むしろ少しずつ物件のデメリットを改善することもできます。
リスク4「電子取引における事故」
ネット回線、サーバーなどがダウンすることで、売買が一時的に停止します。2015年7月にも大手FX会社で8時間も取引ができなくなる事故がありました。また、パスワードが盗まれて、勝手に取引をされてしまうケースもあるので注意が必要です。
太陽光発電投資のリスク
リスク1「経年劣化」
太陽光発電で使用する設備は、不動産投資において外観や内装、設備の修繕が必要になるのと同様に、経年劣化が生じます。加えて、製造国によってパネルの劣化に差があり、年月が経つにつれて発電量が落ちていきます。
リスク2「災害による故障・破損」
地震、火災、台風、雪害などの災害によって、太陽光パネルが破損・故障するリスクがあります。天災の場合、いずれも事前に予測することは難しく、被害にあった場合は長期間収益がなくなります。
リスク3「日射量・時間の減少」
たとえ太陽光発電に適した土地でも、異常気象によって日照量が激減する可能性は否定できません。日射量、日射時間などによって発電量が減った結果、想定していた収益が得られない可能性もあるのです。
以上、株式投資、FX、太陽光発電投資のリスクについて解説しました。
投資の種類はさまざまありますので、それぞれのメリット・デメリットを把握した上で選ぶようにしましょう。