医療現場における「接遇」とは、安心と信頼を創り出すためのコミュニケーションの1つの形態です。
医療サービスの一環として捉えるのではなく、ホスピタリティに近い「こころの在り方」を示すことが大切です。「接遇」は職員が積極的に患者や家族に働きかけてこそ生まれるものなのです。
ポイント「接遇のチャンスを作る」
ある病院での接遇を考える上で課題となる1例を紹介します。
夏の間、その病院の待合室には西日が射しこみ、温度が上昇します。
そこで事務職員の間で「90分ごとにエアコンを調整する」という決まりを作りました。
1人の職員から「最後の18時30分はどうします?ほとんど待合室に患者さんが残っていませんが」との質問が出たが、決めたことだから実行しようということになりました。
患者不在でルールだけが決まったのでした。大事なのはエアコン操作ではなく、待合室の患者さんに快適な温度を提供することであり、エアコン操作はそのための手段にすぎないということは検証されませんでした。
エアコン操作はそれにより対話が生まれるチャンスでもあります。
「暑いですよね」「27度に設定しておきますけれど、まだ暑かったら言ってくださいね」などと会話が生まれれば、患者は従業員の心遣いに何らかの想いを感じるはずです。
結果的に温度調整の必要がなかったとしても、声をかけてくれたこと、自分に気持ちを向けてくれたことが嬉しいのです。「心の交流」は、まさにそのような何気ない触れあいの中で生まれるのです。
「心の交流」の接点づくり
下図は、患者の満足度の度合いを示したものです。
これまで述べてきたように、これからの「接遇」では、医療従事者による「心の交流」の接点づくりがポイントになると思われます。
そして、「心の交流」を持つ機会は、いつでも、どんなときにも見つけられます。
マニュアルの呪縛から解放され、各々、自分の心の命ずるままに患者さんに接する、この誠実な態度こそが、これからの医療従事者に求められるものだと思われます。
医療機関を訪れる患者や家族は、度合いはさまざまですが、誰しもが「不安」を抱えています。
ゆえに、医師やコメディカルの態度や言葉遣いに敏感に反応します。親身になって、安心を与えてくれる「接遇」を何よりも求めていることを常に心がけておくことが大切です。
患者の満足度の度合い
次回は【番外編】 明日から使いたくなる油の小話 をお届けします。
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