一時期、マナーのルールを制度化した、マニュアルありきの接遇研修が多くの医療機関でも導入されましたが、現場にそぐわず、いまだ定着するには至らないケースも多いようです。何が問題なのか。どうすれば接遇力を上げ、患者から信頼される医療機関になれるのかを、4回連載で接遇イノベーションともいうべき、これからの「接遇」のあり方について考察します。
ポイント「これまでの医療機関における接遇施策の課題」
一般的に医療に関わる業務は、定型・反復型であるマニュアルレイバーと、非定型・創造型のヒューマンワークに分けることができます。
マニュアルレイバーでは担当者の裁量の余地は小さく、ヒューマンワークにおいては裁量の余地が大きいとされます。
ヒューマンワークでは、個々の課題や状況の変化に対して職員が独自に工夫したり、新しいやり方にチャレンジしながら柔軟な対応をしていくことが、成果を向上させるためには不可欠となります。
ルールは最低限でよく、実現させるためには職員が自ら判断し、自らの責任のもとに遂行していくスタイルが適当であるとされます。
「職員の総意工夫=裁量と自主性」が強く求められることがタスクとしての特徴となります。
一方、マニュアルレイバーでは事情がまったく逆となります。日常の定型的業務を規定通りこなすことが必要とされており、柔軟な対応が求められることは少なく、したがって職員に大きな裁量の余地を与える必然性は存在しません。
文字通り、マニュアル通りに1人ひとりがルーティンをこなしていくことが組織の生産性の極大化につながるのであり、仮にある職員が自主性と創意工夫を発揮して新しいやり方を実践したりすると、全体のフローが乱れ組織全体ではかえって生産性が低下してしまうこともあります(図)。
均一的なルールでは問題が多く発生
組織全体の生産性の低下は医療機関にとっては避けたい事態ですから、接遇改善業務に関しては多くの医療機関ではマニュアルレイバーのタスクとして組み入れました。
すなわち、マニュアルを作成し、均一的なルール化を施してルーティンに組み入れるという方策を取ったのです。
具体的に言えば、マナー対応策を中心に「すべての患者に対し、こうしましょう」といった教育を行い、接遇向上を目指したのです。
しかし、マニュアルレイバーの「接遇」は、患者や家族にとっては、必ずしもフィットしたとは言えない事態が多く発生しました。
次回は第2回マニュアル重視の接遇でいいのかをお届けします。
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