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    20代医師の資産形成をシミュレーション!鍵は「積立投資」 | 勤務医ドットコム

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    20代医師の資産形成をシミュレーション!鍵は「積立投資」

    tokyoh@dmin2017

    「人生100年時代」という言葉が一般的になったり、コロナ禍において経済の先行きが不透明になったり、20代の医師であっても資産形成に興味がある人は多いことでしょう。

    資産を形成するにはいろいろな方法がありますが、20代の医師が資産形成するときに鍵となるのが「積立投資」です。しかし、毎月いくらを積立して、利率何%でどれくらいの期間、運用し続けたらどれくらいの金額になるか、ぱっと回答できる人は少ないのではないでしょうか。

    今回は、積立投資とは何か、医師でもなぜ20代の資産形成に積立投資が有効なのか、20代が積立投資で資産形成する場合のシミュレーションなどを解説します。

    20代医師が資産形成するときに有効なのが「積立投資」

    勤務医を中心とした医師20代が資産形成するときに有効なのが「積立投資」です。積立投資とは、長期にわたって定期的に金融商品へ投資する方法です。積立投資には、「定量購入法」と「定額購入法(ドル・コスト平均法」があります。

    どちらの方法でも購入価格は平均化されますが、定額購入法(ドル・コスト平均法)のほうが平均購入価格を安くすることができます。また、積立投資と言うと、定額購入法(ドル・コスト平均法)を指すことが一般的です。この記事においてもこれ以降、断りがない場合は、積立投資と記載するときは、定額購入法(ドル・コスト平均法)を指すものとします。

    なぜ20代医師の資産形成に積立投資が有効なのか

    なぜ20代医師の資産形成に積立投資が有効なのでしょうか。それにはいくつかの理由が挙げられます。

    まず、時間分散を行う(積立投資のように購入時期を分ける)ことで、リスクを分散できることが挙げられます。積立投資は、購入対象の資産価格が安いときは多く、価格が高いときは少ない量を購入することになり、結果として購入価格は平均化され、価格変動リスクを低減することができます。

    購入期間を長くすればするほど、リスク低減効果は高まるので、投資に充てられる時間が長い20代の資産形成には、積立投資が有効というわけです。

    また、医師でも20代はまとまった資金がない人も多いと思います。資産形成する方法として、少額の投資資金を何度も細かく売買して、利益を重ねていくトレードスタイルも存在します。しかし、これは上級者向けであり、通常は実践が難しいでしょう。多くの20代医師は積立投資が合っていると言えます。

    20代医師の資産形成において理解しておきたい「複利効果」

    積立投資に限った話ではありませんが、20代医師が資産形成するうえでは、「複利効果」を味方につけることも重要です。複利効果とは、運用で得た収益を再投資に回すことで、利息が利息を生んで、雪だるま式に資産が大きくなることです。

    重要なのは、「投資期間」と「複利」の効果には相関関係があり、投資期間が長いほど、複利効果も大きくなる傾向があることです。つまり、投資期間を長く取れる20代は、複利を働かせる期間も長く取れることになり、複利効果をうまく活用すれば、大きく資産を形成できる可能性があるのです。

    複利効果を味方につけるコツは、利益が出ても消費に回さず、できる限り再投資に回すことです。また、NISAやiDeCoといった運用益が非課税になる制度を活用すると、本来税金として払うべき金額も再投資に回せるので、より効果的です。

    20代医師が積立投資で資産形成する場合のシミュレーション

    ここからは、20代医師がゼロから積立投資で資産形成を始めると、60歳手前でどれくらいの資産を形成できるのか、実際のシミュレーションを考えてみましょう。シミュレーションの変数は「毎月の積立額」「想定利回り」「積立期間」の3つです。

    今回は、25歳のAさんがゼロから資産形成を始めて、55歳になるまでの30年間、積立投資を続けたと仮定します。「積立期間」は30年で固定されますので、残る変数は「毎月の積立額」「想定利回り」の2つです。いくつかのパターンを考えてみましょう。

    なお、シミュレーションは以下の金融庁のサイトを利用するものとします。シミュレーションの細かい前提条件はURLからご確認下さい。また、シミュレーションはあくまで概算値ですので、参考値として捉えて下さい。

    <金融庁 資産運用シミュレーション>
    https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html

    ベーシックパターン

    「毎月の積立額3万円、想定利回り3%(年率)、積立期間30年」のパターンです。これをベーシックパターンと呼ぶことにします。これくらいであれば、多くの人にとって現実的な数字なのではないでしょうか。

    最終積立金額は1,748万2,107円となりました。内訳は元本1,080万円、運用収益約668万2,000円です。まずは「毎月3万円の積立を30年続けて、利回り3%で運用し続ければ、これくらいの金額になる」ということを覚えておいて下さい。

    積立額を5万円に増やすと?

    それでは、ベーシックパターンにアレンジを加えてみましょう。毎月の積立額を2万円増やした「毎月の積立額5万円、想定利回り3%(年率)、積立期間30年」のパターンです。このパターンに限らず、本稿のシミュレーションは「30年ずっと同じ額を積立し続ける」ことが前提になっています。研修医期間もあり、収入が低いことが多い20代のうちは、毎月5万円を積立に回すのはやや厳しい人がいるかもしれません。

    最終積立金額は2,913万6,844円となりました。内訳は元本1,800万円、運用収益約1,113万7,000円です。当然ですが、毎月の積立額を増やしていますので、ベーシックパターンに比べて、最終積立金額が大きく増えました。

    想定利回りを5%に増やすと?

    ベーシックパターンから想定利回りを2%上げた「毎月の積立額3万円、想定利回り5%(年率)、積立期間30年」のパターンだとどうでしょうか。実際は、30年ずっと5%運用を続けるのは、やや難しいかもしれません。

    最終積立金額は2,496万7,759円となりました。内訳は元本1,080万円、運用収益約1,416万8,000円です。ベーシックパターンと比べると、元本は同額ですが、運用収益は2倍以上になっています。運用利回りが2%違うだけで、運用収益にここまでの差がでることには注目したいところです。

    毎月の積立額5万円、想定利回り5%だと?

    それでは、ベーシックパターンから毎月の積立額を2万円増やし、さらに想定利回りを2%上げた「毎月の積立額5万円、想定利回り5%(年率)、積立期間30年」のパターンだとどうでしょうか。

    最終積立金額は4,161万2,932円となりました。内訳は元本1,800万円、運用収益約2,361万3,000円です。ベーシックパターンと比べると、最終積立金額が2倍以上になりました。運用期間が30年と長いため、複利効果が大きくなり、積立額や利回りの数字が少し上昇するだけで、最終積立金額は大きく上昇します。

    1億円を貯めるには?

    それでは、Aさんが30年で1億円を貯めるためには、どうすればよいでしょうか。積立期間は30年のままで、最終積立金額が1億円を超えるように逆算してみましょう。

    毎月の積立額が3万円だと、想定利回りは12%が必要な計算になりました。「毎月の積立額3万円、想定利回り12%(年率)、積立期間30年」のパターンだと、最終積立金額は1億484万8,924円です。内訳は元本1,080万円、運用収益約9,404万9,000円です。

    しかし、30年ずっと12%運用を続けるのはかなり難しいでしょう。今度は、想定利回りを3%に固定して、必要な積立額を逆算してみましょう。

    想定利回りが3%だと、毎月の積立額はおよそ18万円が必要な計算になりました。「毎月の積立額18万円、想定利回り3%(年率)、積立期間30年」のパターンだと、最終積立金額は1億489万2,639円です。内訳は元本6,480万円、運用収益約4,009万3,000円です。

    30年ずっと毎月18万円を積立に回すのは、ほとんどの人にとって難しいでしょう。積立額と利回りが現実的なバランスになるポイントはどこでしょうか。人によって現実的な水準は異なりますが、例えば「毎月の積立額8.2万円、想定利回り7%(年率)、積立期間30年」のパターンであれば、最終積立金額は1億円を若干上回りました。

    目標に向かって、計画的に資産形成していこう

    ここまで、積立投資とは何か、なぜ医師でも20代の資産形成に積立投資が有効なのか、20代が積立投資で資産形成する場合のシミュレーションなどを解説してきました。

    20代医師が資産形成するときに鍵となるのが「積立投資」です。目標額が決まっていれば、「毎月いくらを積立に回して、何%で運用し続ける必要があるか」についても、大体はシミュレーションできます。

    シミュレーションツールなどを活用して、目標に向かって、計画的に資産形成していきましょう。

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