「購入を検討している物件、すでに住んでいる人がどんな人なのか気になる……」
不動産投資をはじめようと物件を探していると、すでに入居者がいる物件をすすめられることがあります。そんな時、入居者がどんな人なのか気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、入居者のチェックに使う「レントロール」について紹介していきます。
レントロールとは?
レントロールは、部屋ごとの家賃・敷金や契約日・契約期間などの賃貸条件が記載されている資料です。職業や年収など、入居者の属性が記載されている場合もあります。
1枚の用紙にまとめられていることが多く、不動産の購入前に不動産業者へ依頼をすると見ることができます。
一棟まるごと購入する場合は全部屋の情報が、ワンルームの区分所有であれば購入を検討している部屋の情報を取り寄せることができるでしょう。
なぜチェックした方がよいの?
不動産投資をする上で、「入居者」の情報は重要な要素のひとつです。
購入前に確認をすることで、その物件の収益力や抱えているリスクについて、ある程度予測をたてることができます。物件選びで失敗しないためにも、レントロールは必ずチェックしてみましょう。
チェックすべきポイント
それでは、レントロールの見方について紹介していきます。
①契約名義
契約の名義が個人ではなく法人だとしたら、注意が必要です。法人が借り上げ社宅として利用している場合、経営方針の変更などにより、急に退去されてしまうケースも実在します。また、社員間で利用者が頻繁に入れ替わる可能性もあり、その場合のデメリットについても想定しておきましょう。
②家賃
近隣の家賃相場と比べて適正かどうかを確認しておきましょう。相場からかけ離れている場合は、何かしらの理由があると考えられます。
③敷金や礼金
物件探しのポータルサイトを事前にチェックしておき、まわりにある同条件の物件の敷金などを確認しておきましょう。まわりの物件よりも敷金・礼金の設定が低いのに空室となっているようならば、その物件の競争力が低いと考えられます。
④入居時期
入居時期が直近である場合、売主が売りやすくするために知人などを住まわせている場合もあるようです。家賃相場より高い家賃なのにもかかわらず入居の日付が直近ならば、疑ってみたほうが良いかもしれません。
・過去記事「見せかけの入居者……高利回り物件に潜む落とし穴!?」
⑤入居期間
ワンルームマンションの入居者で大部分を占めるシングルの入居期間は、一般的に4年と言われています。3年以上、もしくは4年を超えている場合は近いうちに引っ越してしまうリスクを想定しておかなければなりません。
長年住んでいた入居者が退去する場合、原状回復にかかる費用と次の入居者募集のための広告費に加え、今までより家賃を下げることも視野に入れる必要があります。
⑥費用
オーナーが負担する費用が記載されている場合があるので、ここもチェックしておきましょう。具体的には町内会費などで、レントロール内に記載がなくても支払いが発生する場合があります。
レントロール以外にも目を向ける
シンプルな内容であるレントロールですが、見方を知っていればさまざまな情報を得ることができます。注意点として、売主にとって都合のいいポイントのみ記載されていることも多いようなので、客観的かつ正確な事実のみが記載されている「物件概要書」もチェックしておくとよいでしょう。また、書類だけでなく実際に物件を見にいくことで、得られる情報もあります。
目の前にある不安をひとつずつ解消し、有利な不動産投資をスタートさせましょう!
不動産運用セミナーTOPはこちら