「節税目的だから規模は小さくてもいい」「キャッシュフローがたくさん出なくても将来の年金代わりになればいい」「いきなり億単位の借金を抱えるのは怖い」……そんな人にとって、区分所有は非常におすすめの投資法です。ここでは、具体的にどのようなメリットがあるのか解説していきましょう。
メリット1 少額からはじめることができる
区分所有のメリットといえば、何と言っても「一棟よりも少額ではじめられる」ことです。医師や高年収のサラリーマンなど本業で十分な収入がある人であれば数億円単位の融資を受けることも可能ですが、それでも初心者がいきなり手を出すのにはリスキーです。区分の場合、都心の駅近・築浅物件でも、中古のワンルームであれば1000万〜2000万円ほどで購入することができます。
メリット2 融資のハードルが低い
区分は一棟よりも物件価格が低いため、融資のハードルが低いといえます。とくに年収が高い方の場合、自己資金をほぼ出さずに30〜35年といった長期間の融資を組むことも可能です。
メリット3 管理の手間がかからない
不動産投資の魅力の一つは「購入後に手間がかからない」こと。区分所有の場合、共有部分の管理はその物件の管理組合や管理会社などが行うのが原則なので、毎月の管理費さえしっかり払っていれば、オーナーが清掃や修理などの作業をする必要はありません。また、一棟のように細かい修繕で悩まされることがないのです。
メリット4 各種リスクが低い
区分所有であれば、都心部や駅近などの需要が高いエリアの物件を狙えるため、空室リスクが少なく、長期的に安定した家賃収入が期待できます。また、家賃下落、火事や地震などの災害、金利上昇などリスクも一棟よりも投資金額が少ないので、ダメージを抑えることができます。
メリット5 リスク分散しやすい
一棟物件の場合、近くに工場ができて新築の競合物件が乱立し家賃相場が急落する、地震が起きて住民が一斉退去するなど、一つの出来事で収益性が大きく下がるリスクがあります。しかし区分所有の場合、投資金額は安く済みますから、複数エリアで購入しておけば、こういったリスクに備えることができます。同じエリア(物件)で複数持つにせよ、階数を変える、単身向けとファミリー向けで持つ、大型マンションと小規模アパートで持つなど、ターゲットや物件種別を変えて持つことでリスクは避けられる可能性が高くなります。
メリット6 流動性が高い
一棟の場合は物件価格が1億円以上になることも多く、購入資金を個人で用意できる人は少数派です。そのため区分所有は、一棟よりも流動性が高いといえます。また、投資家だけでなく実需用としても買い手を見つけやすいので、売りたいと思ったときに素早く売れる可能性が高いのです。
以上、区分所有のメリットを6つに分けて紹介しました。
次の記事では、区分所有のデメリットを紹介します。
メリットをデメリット、いずれをも確認した上で不動産投資を始めましょう。