美容外科のような飛び抜けて高年収の先生だと、自宅の購入も結構迷いますよね。どのような物件を買うべきか、そもそも買うべきなのか…悩みは尽きないと思います。
今回は、美容外科の先生が自宅を購入する際、まず知っておきたいことについてです。
目次
本当に良い家は賃貸に出てこない
大前提として…美容外科の先生が住みたいような、本当に良い物件。立地が良いのはもちろん、管理も行き届いていて、グレードが高く、部屋も広い。一等地のマンション。
そういう物件は、まず賃貸には出てきません。
理由は単純です、貸すのにはリスクが高すぎるからです。
日本の賃貸市場では、いまだに借主が法的に強く守られており、有利です。逆に貸す側からすると、変な入居者に物件を貸してしまうと、その物件価値の毀損はもちろん、周辺住民への迷惑にもなり、ネームバリューが下がってしまうリスクがあります。
極端な例ですが…1本数万円のG-SHOCKの時計を子供に貸すのと、1本数千万円のパテック・フィリップの時計を子供に貸すのと、ちょっと気持ち的に違いがありますよね?そんなイメージです。
以上の理由から、本当に良い物件というのは、借りることができません。
美容外科医の先生が望むような本当に良い家に住みたい場合は、基本は購入を考えなければなりません。
美容外科の先生なら、値段は気にしない
次についつい物件の価格を気にしてしまうと思いますが、これはあくまで一般人の話です。ローンを組んで、毎月の返済がギリギリになってしまう…なんて事は、美容外科の先生ではまずあり得ないでしょう。
ですから、物件価格そのものは気にしないほうが良いです。
代わりに気にするべきは、資産性です。
美容外科医だからこそ、資産性のある物件を買うべき
他の人からすれば
「資産性が高く保たれるのがわかっているのなら、それを買いたい。」
「でもローンも組めないし、組めたとしても払えない可能性があって怖いから、買えない」
となるわけで、本当に資産性が高くて良い物件を購入するのは、なかなか難しい。
しかし美容外科の先生は、話が別です。
その圧倒的な高年収により、本来なら買うべきだとわかっているけど誰もが買えない物件、これを購入するべきです。
何をもって資産性が高いと言えるのか?それは
立地
に他なりません。
不動産は1に立地、2に立地、34飛んで5に立地、と呼ばれるくらい、とにかく立地に大きく依存します。
今流行りの「駅直結」のマンションは、やはり唯一無二の資産性を持ちます。
価格に左右されず、駅直結の資産性の高いマンションを、ぜひ美容外科の先生は購入して頂きたいと思います。
コンクリ貯金とは?資産性の本当の意味
価格が高いと、仮にローンを組んだとして、月々の返済金額は大きくなります。
つまり、家計のキャッシュフローで見ると、価格の高い不動産ほど家計を圧迫します。一見すると安い不動産を購入したほうが良いように思えるのですが、それはあくまでキャッシュフローに目が行っている場合です。
不動産の場合は、バランスシートにも着目しなければなりません。
・物件A:駅徒歩15分、月々の返済20万円のマンション
・物件B:駅直結、月々の返済50万円のマンション
があったとしましょう。
Aの方がキャッシュフロー的には優秀です。月々の返済がBの半分以下です。
しかし、仮にですがこうであればどうでしょうか?
・物件A:購入価格5000万円、時価4000万円
・物件B:購入価格1億5000万円、時価2億円
物件Aは売却によって損失が出ますが、物件Bは売却によって利益が出ます。
仮にこれが、ローンの残債が下記のようだとします。
・物件A:ローン残債4000万円
・物件B:ローン残債1億3000万円
売却益は
・物件A:4000万円―ローン残債4000万円=0円
・物件B:2億円―ローン残債1億3000万円=+7000万円
と、事実上の含み益が物件Bに存在している事になります。
これが、いわゆる「コンクリ貯金」と呼ばれるものです。毎月のローン返済をしているにもかかわらず、物件価格が下がらないもしくは上がっている状態であれば、それは貯金をしているのと同じだという意味ですね。
キャッシュフローでのマイナスが大きくても、バランスシート上の資産に返済金額が組み込まれている場合は、コンクリ貯金として資産が積み上がります。
これが「資産性」の真実です。
美容外科医は「資産性」のある物件を意識しよう
長い目で見て得をするには、これらの知識が必要不可欠です。
二度とない立地で、誰もが「本来ならば得だけど買えない」という物件、そのような物件を美容外科医は購入するべきです。
キャッシュフローはそれほど気にせず、コンクリ貯金をしながら真の資産を拡大させていくべきです。
まさに、選ばれた者だけが参加資格のあるゲームだとも言えます。
逆に言うと、そういう参入障壁があるからこそ残されている旨みがあるわけで、誰にでも参入できてしまうような場所には旨みが残されません。
美容外科医という、ある意味で俗世間からは隔絶している存在だからこそ、自宅の購入にあたっても俗世間の考え方からは、離れるべきかもしれません。
▼著者
大石龍之介
株式会社ブルーストレージ代表取締役。医師としてクリニックに勤務しながら、不動産投資家としても活動している。