患者は初回受診に当たって、どのような基準で医療機関を選択するのでしょうか。
診療所を探す場合は、インターネットの情報は場所や診療日、施設概要の確認のためが主目的であり、「家族や知人による紹介・評判」が第1の選択ポイントであろうと考えられます。
それに対し、病院を選ぶ場合では、診療科の有無や診療体制、設備や技術の充実の度合いなどのWebサイトに表記すべき情報が最優先すると思われます。
ポイント「患者が受診先を選ぶ基準」
専門医取得などの「専門性」は、患者が「良い治療をしてもらえそうだ」と考える一つの目安となります。
従って、新規患者の獲得の一つの手段として、自身の専門性に関する情報の提供は重要です。
ホームページでの、自身の「専門分野」に関する情報開示はもちろんですが、院内の壁面や掲示板を利用して、ポスターやA4版程度の紙を並べて、疾患の情報や当院で行っている治療方法を掲示、過去の勤務経験や専門性を示す治療実績などを患者が理解しやすいようにわかりやすく情報提供をする、なども有効です。
初診の対応も重要
また、患者はほぼ初診の段階で、継続して当該医療機関を受診するかどうかを判断しますので、初診の対応はコメディカルの接遇なども含め非常に重要です。
そのため、医師は初診から患者の情報を把握し、治療方針を明確にし、患者に寄りそう必要があります。
初診時の診療の前に、受付やコメディカルが患者に関する情報収集を行い、医師は初回診察段階から積極的に患者に関わり合うことが求められます。
医師の心がけとしては、「治療をする」という固定した観念から、「患者の問題を解決する」といった、常にQOLを意識した対応が不可欠です。
患者の信頼性を高めるコツ
患者の訴えに関しポジティブに反応し、データをわかりやすく開示し、回答をあいまいにせず、時に疾患名も明瞭に伝えることが求められます。
医師は患者のデータや状況を適正に把握し、日常的な医療管理をしっかり行うことで、患者は「この先生に任せよう」と直感的に判断するものです。
そう患者が思うようになれば、結果、物理的な距離が遠くても、待ち時間が多少長くても、患者の信頼は簡単には揺らぎません。
さらには、自院で多くの診療科を設置できない場合は、近隣の自分の専門外の医師と連携を密にするなどの配慮も、患者の信頼性を高めることに繋がります。
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