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    【元銀行員が教える】医師がはまりやすい「投資の落とし穴」 | 勤務医ドットコム

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    【元銀行員が教える】医師がはまりやすい「投資の落とし穴」

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    人生100年時代といわれる今、すでに資産形成を行っている方や資産形成を考えている方は多いと思います。資産形成といえば「投資」が最初に頭に浮かぶと思いますが、投資や金融商品についての専門的な知識をもっていない方のほうが多数派でしょう。そのため、元銀行員の資産形成アドバイザーである筆者のもとにも、「怪しい投資話に騙されて大金を失ってしまった…」という相談がたくさん寄せられてきます。

    今回は、特に医師がはまりやすい「投資の落とし穴」について、気を付けていただきたいポイントをお伝えします。

    医師はFXや先物取引に要注意

    怪しい投資話の事例として、最近ではポンジスキーム(※)で問題になったエクシア合同会社や、サブリース賃料未納問題が発覚したCAPITAL(キャピタル、旧社名ReVie(レヴィー))・管理会社のBLAZE(ブレイズ)などをご存じの方も多いと思います。さらに医師の方から寄せられる投資の失敗談で多いのはFXです。なかには先物取引で「この会社は絶対に上場するから、いま数千万預けてくれれば価値がどんどん上がっていくよ」という話を信じ、預けたお金が丸々解けてしまったという事例も。せっかく一生懸命働いて稼いだお金がこのような形で消えてしまうのは絶対に避けたいですよね。

    ※ポンジスキーム:投資者を募り、後から出資した人のお金を以前からの出資者に対し「配当金」かのように渡す自転車操業型詐欺</span >

    なぜ投資詐欺を見抜けないのか?

    後から聞けば事前に見抜けそうな怪しい話でも、騙されてしまうのはなぜでしょうか。多額の資産を投資してしまう前に、よく吟味すれば見抜くことができるのでは?と思うかもしれません。しかし、元銀行員の私に言わせれば、実際にはかなり難しいと思います。詐欺師たちはもとから“騙すつもり”で全力で仕掛けてきているので、金融の素人の方々が見抜くことができなくて当然ともいえます。特に医師は大金を持っているのに投資について本腰を入れて調べる時間がない方が多いと思います。そのため、より多額の資産を騙し取られてしまう傾向にあるのです。

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    お金に対する知識と経験があればリスクも見える

    怪しい投資話に騙されてしまう人が後を絶たないのは、日本の金融教育にも問題があるともいえます。日本では、義務教育期間中に金融について実践的な知識を教わることはほとんどありません。多くの日本人は、お金についてよくわかっていない人のほうが多数派です。よくわからないので「不動産のことは不動産屋さんに、金融のことは銀行やFPに」と、“餅は餅屋”とばかりにお金に関する重要なことを専門家の方にすべて任せてしまう傾向があります。その結果、「プロの言うことだから」とすべてを鵜呑みしてしまい、時に詐欺師が紛れ込んでいても気づかずに騙されてしまうのです。

    欧米諸国では幼い頃から金融教育を受けていることもあり、欧米人はお金に対してとても厳しい目を持っているのがスタンダードです。私の顧客にも欧米出身の方がいますが、躊躇せずに値切ってくるのが普通です。それはお金にがめついのではなく、自分でリスクをコントロールしなければいけないという意識の高さゆえ。欧米では子どもの頃から金融教育の一環として株式投資をする文化があり、早い段階で痛い目にあう経験をしている方も多くいます。「株の値動きはこういう風に動く」といったことを早くから経験できていれば、大人になってから大きな失敗をする確率は低くなります。​

    銀行員の最初のボーナスの使い道が「株式投資」である理由

    こうした金融の経験については「勉強」をしても体得できるものではありません。実際に自分のお金で投資してみないと、身をもって理解することは難しいと思います。私は銀行員時代、新入社員には「最初のボーナスで投資信託を買ってみたら」とアドバイスしていました。銀行員は顧客の大切な資産をお預かりする職業です。顧客の資産を運用する前に、投資にまつわる判断の重みを自身のお金で体感することは当然と考えるからです。実際に、新入社員たちは自分のお金で投資をすることで、より真剣に値動きを見るようになりますし、新聞などから情報を必死で得ようとします。実体験をもって理解することで、彼ら・彼女らのアドバイスはかなり精度が高くなりますから、結果として信頼につながっていくのです。

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    投資経験者と未経験者では「リスク許容度」が段違い

    お金に強くなりたい・怪しい投資話に騙されたくないと考えている方は、まずは少額から、自分のお金で投資を経験してみることをおすすめします。たとえばNISAは2024年から始まる新制度により将来的なメリットが拡大するなど、ここ数年の制度の動きをみても国として貯蓄から投資への方向転換を図っていることがわかります。この流れを利用しない手はありません。

    元銀行員である私がなぜこれほどまでに投資をおすすめするのか?
    それには理由があります。投資を行うには、リスク許容度がポイントとなります。一度でも投資を経験している人とそうでない人では、リスク許容度が全然違ってくるのです。少額でもいいので、NISAやiDeCoで投資を経験しておけば、さらに規模もメリットも大きい投資(不動産投資など)への興味の持ち方も断然変わってきますし、大事な局面で判断ができるかどうかで生涯の資産額も大きく変わってくるということです。

    まとめ

    投資で失敗したり、怪しい儲け話に騙されたくないのなら、実践をもって知識と肌感覚を磨くことです。投資未経験の方は、まずは少額でもよいので、今すぐにでもNISAやiDeCoを始めることをおすすめします。​

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