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勤務医向け節税対策のポイント

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    【元銀行員が教える】医師にできる「 法人化に至るまでの資産形成メソッド」 | 勤務医ドットコム

    border_colorCOLUMNコラム

    【元銀行員が教える】医師にできる「 法人化に至るまでの資産形成メソッド」

    tsumura@blancquest.com

    本記事は過去に勤務医ドットコムが開催したセミナーの内容を記事にしています。

    【セミナー登壇者】
    西川航志氏(にしかわ・こうじ)
    1984年生まれ。三菱UFJ信託銀行で、富裕層のプライベートバンカーとして資産管理、相続、不動産などのトータルコンサルティングを経験。その後外資系の保険会社を経て独立し、コンサルティング会社を設立。これまでの信用実績により、個人融資だけで10億円の融資を受けて資産形成を実践し、100戸以上の収益不動産、自宅マンション、リゾート民泊物件、太陽光設備、コインランドリー施設などを保有してオーナー経営を行う。自身の実体験を生かしてそのリアルを伝えながら、融資アレンジや財務コンサルティングを行う。

    記事「医師だからこそできる! 「資産管理会社」を使った節税対策とは?」前編・中編・後編では、「税対策のために資産管理会社の設立が必要」というお話をしてきましたが、私たちが最も多く質問が、「法人化はどのタイミングですればいいのか」というものです。

    今回の記事では、法人を設立すべきタイミングについての質問に回答していきましょう。

    元銀行員連載シリーズ

    ○「資産形成」と「資産運用」の違いとは?

    冒頭の質問に対する回答を一言でいえば、「資産形成から資産運用の段階に入るタイミング」です。

    これにあたっては、資産形成と資産運用、この違いをまずお話ししましょう。

    ●「資産運用」とは?

    すでに形成された資産がある人が、資産を拡大していく、または資産を減らさないようにいろいろな投資をすることです。

    自分の本業の収入以外に資産で稼ぐ収入を、どんどんふくらませていくというのが資産運用ですが、これは資産をすでに持っている方がやることです。

    この資産運用に至るためにどうすればいいか。そこで必要となるが「資産形成」です。

    ●「資産形成」とは?

    単純にキャッシュを持っているだけでは、まだ資産運用はできず、このキャッシュなどを使って資産を増やしていくことが必要です。

    具体的には、キャッシュとしては余剰資金があって、かつ、そのキャッシュを使って資産形成をしていくことができてから、やっと資産運用ができるという流れとなります。

    ○「資産形成の“いろは”」を知る

    そこで、資産運用のための資産形成について、具体的にどうすればいいのかをお話ししていきましょう。

    私たちが「資産形成のいろは」と呼んでいるものがあります。

    この「いろは」を守っていただければ、理想的な資産運用につながるような資産形成が可能です。

    『い』→余剰資金の増大
    『ろ』→規模の運用
    『は』→適正な投資

    ①『い』→余剰資金の増大

    これには「節税」と「融資」が必要です。


    ポイント1 節税:制度活用によって正しく合法的にお金を残す
    ポイント2 融資:医師というご自身の社会的信用を活用し、資金調達をする

    ポイント1 節税

    おそらく勤務医の皆さんは、入ってくるものは大きく、出ていくものも大きいですから、この出ていくものを抑えていけば、手元にキャッシュが残ります。

    税金は、収入が高ければ高いほどとられるお金が大きいというしくみです。大きく変わるところは23%の壁、所得でいうと900万の壁で、これを超えると税率が一気に変わり、とられる税金も大きくなります。

    また、収入が高い人ほど控除や給付金が減る傾向があります。
    たとえば所得が1,000万円以上の人たちは、配偶者控除が適用されなくなります。お子さんがいらっしゃる方は、15歳になるまでもらえる児童手当というのもありますが、年収1,200万円以上の方は対象になりません。
    しかしちゃんと税対策をすれば、年収をうまく調整してこれらの児童手当をもらうことができます。

    つまりお金を手元に残す方法としては、税率を下げることと、国の補助制度を使えるようにすることが大切で、そのためにやるべきことが節税なのです。

    節税は、他の手段と比較して効率がいい方法です。たとえば、年間50万円を得るために節約をしたら毎月4万円我慢しなければいけないわけで、我慢を1年間続けるのはなかなか大変ですね。

    これを預貯金でやるとしたら、今の年利だと1000万預けたとしても、50万円を貯めるのに2,500年かかります。流行りの積み立てNISAだと、年利回り3%として大体9〜10年、株式のインデックス投資をして利回り20%で運用できたとしても3年かかります。それも確かな期間ではなく、損をする恐れもありますが、節税ならば確実に1年間で結果を出せるので、効率が非常にいいのです。

    節税できるのは、個人事業主や法人だけで、「サラリーマンである勤務医には無理」と考える方も多いと思います。まさにその通りですが、個人事業主は実は申請するだけで誰でもなることができます。さらに法人は、設立したら誰でも代表になれるので、節税は誰にでもできるのです。

    「増やす」「残す」「借りる」の3輪の活用ができるようになれば、まさに余剰資金はしっかりと増やすことができるのです。

    ポイント2 融資

    もうひとつ大切なのが、融資です。

    特に日本は世界一安い金利ですので、世界中の人が日本で融資を組みたがります。医師という社会に認められた職業の資格を持っている皆さんは、これまで高額の納税をされていて信用がありますから、これを使わない手はありません。

    高額納税をしているからこそ得られる信用をフルに活用して、レバレッジをかけて余剰資金を増やして投資をするわけです。

    融資を受けて余剰資金とプラスして資産を作っていく。売り上げが上がればそれも信用につながりますので、ご自身の信用と資産の信用と、さらに納税をした信用を活用して融資を受け、大きな資産を保有するというふうにしていくのが、資産形成の基本の流れなのです。

    ②『ろ』→規模の運用

    これは、資産家が必ずやっていることです。

    資産家と言われる人たちは代々土地を持っていて、生まれながらにして資産家です。それも大きな土地を長い間運用しているので、資産家は資産家であり続けます。

    まさにこれが規模の運用であり、これができれば、資産形成は成功につながります。

    納税や融資を活用して運用規模をできるだけ大きくしていけば、どんどん資産は増えていきます。この規模を大きくすることができれば、高いリターンは必要ありません。

    たとえば、年60万円の投資を積み立てでしていった場合、28%の利回りで回さなければ10年間で3,000万円になりません。しかし、年250万円の投資で運用ができれば、5%の利回りでも10年間で3,000万円をつくることができます。

    運用で大事なことは、大きく勝つことではなく、負けないことです。「負けない」をずっと続ければ、お金は増え続けます。

    単純に高い利回りを求めれば、その分高いリスクを負うことになりますから、元手を大きくして、リスクを抑えるほうが確実に手元のお金を増やすことにつながるのです。

    「たくさんの量のお金」を運用することで大きなお金を生むこと、「長い時間」運用することでリスクを最小化し、より確実なリターンを得ること。これが「規模の運用」なのです。

    ③『は』→適正な投資

    リスクは常についてまわりますが、リスクをしっかりコントロールしてチャンスに変えられれば、適正な投資といえます。これが「リスクコントロール」です。

    そもそもリスクとは何か。これを定義すると、払った以上に返ってこないことと考えられます。つまり、元本以上になって返ってくれば、リスクコントロールできているということになります。

    言い換えると、絶対に負けない運用をすることが大切です。高いリターンを求めるのではなく、確実なリターンを求めていく。確実に勝てる投資を選んでやっていきましょう。

    勝つか負けるかは博打と思われるかもしれませんが、博打は資産運用ではやってはいけません。必ず勝つというのが、運用なのです。

    ○資産運用のプロセス

    つまり資産形成のコツは、「規模を短期間で作れること」と言えます。

    短期間で信用を作って

    規模の運用を実施

    リスクコントロールで確実な投資

    このスキームで長期投資を行うことにより、結果、十分な資産形成に至る

    皆さんは、今年だけではなく来年も再来年も、ずっと高収入が続いていくでしょう。

    毎年のキャッシュフローをあげていけば、しっかりとした規模の運用というのができるはずです。さらには今ある信用を使って融資を受ければ、より大きなお金も用意できます。

    そうすれば、信用ごとに規模の運用もできて、あとはリスクコントロールをして確実な投資をしていただければ、まさに資産運用に至るための資産形成ができるのです。

    ○勤務医がすべき資産形成のアクションは?

    法人を設立して資産運用するために、勤務医だからこそやるべき資産形成のためのアクションは、次の3つになります。

    アクション1 のしかかる高税率に対して節税

    今の税金は払いすぎていないか、まずそれを自分に問いかけてみてください。

    「払い過ぎている」と少しでも感じる方は、すぐに対策をすべきです。

    ここで勘違いしないでいただきたいのは、節税は税金を払わないことではありません。あくまでも合法的に正しく対策をすることです。

    払い過ぎている税金を払わずに、払うべきものを払う、それが節税です。

    アクション2 高信用にレバレッジをかけた低金利高額融資

    皆さんは思っている以上に社会的信用を持っていますが、これを使い切っている方は、ほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。

    信用が高いと、ローンを借りられるだけでなく、安い金利で高い金額が借りられます。

    より規模の大きな活用かつ利回りの高い運用ができますので、この信用というものを使い切るべきであり、勤務医だからこそこれが可能なのです。

    アクション3 高利回りを狙わない必ず勝てる確実投資

    今の世の中には、非常にハイリターンのものがありますが、どうなるかわからないというのが実際のところです。

    「こんな投資あるんだけど、やったほうがいいと思う?」と聞かれたら、私たちは「そんな博打みたいなことはやらないほうがいい」「お金もあって信用もあるなら、確実に勝てる投資をしたほうがいい」と答えます。

    勤務医さんであれば、それができる立場にありますので、高利回りを狙わずに必ず勝つ投資をすべきなのです。


    勤務医の皆さんが資産形成を考えたときには、この3つのアクションを行っていただきたいと思います。

    私たちは、「資産形成の“いろは”」でお話しした規模を作るための財務コンサルティング、その過程で必要な個人事業主の開業や法人設立のコンサルティング、そこに至るための融資のアレンジまで含めてコンサルティングを行っています。

    節税や資産形成についてご質問がある方やご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

    元銀行員連載シリーズ


    ▼セミナー登壇者
    西川 航志
    株式会社アンビション代表取締役。
    アンビションはあなたのマネーフローを構築し、資産を育て、⽣活を豊かにするお⼿伝いをいたします。

    URL:https://ambition-ts.com/

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