border_colorCOLUMNコラム

【ワンルーム投資の視点でみる用語解説】不動産価格の鑑定手法編

【ワンルーム投資の視点でみる用語解説】不動産価格の鑑定手法編

不動産投資を行うにあたり、普段見慣れない専門的な用語を目にする機会が増えていきます。
カテゴリーごとに覚え、不動産業者との交渉が不利なものにならないよう備えておきましょう。

今回覚えるべき用語は「不動産価格の鑑定手法」に関する用語です。

不動産価格の鑑定手法について、ワンルームマンション投資の視点も絡めてご紹介いたします。

用語の解説

建物や土地など不動産の合理的な価格は、不動産鑑定士によって評価されます。

特に土地は「移動させられない」といった特性があるので、一般の商品に比べ合理的な価格形成がされにくくなっています。
そのため不動産鑑定士が評価を行い、売買金額・税金計算の参考基準を示します。

評価の方法には、原価法、取引事例比較法、収益還元法の三つがあります。
順番にみていきましょう。

【原価法】

原価法の内容に触れる前に、不動産を見るときの「投資家」と「銀行」の視点の違いに目を向けてみます。

投資家の視点「その物件がいくら稼いでくれるか」
銀行の視点「その物件がいくらで売れるか」

それぞれ不動産に対する目的が違うため、評価の方法も変わってきます。

この原価法は銀行の視点でみた評価方法です。

まず対象不動産の再調達原価(もう一度建築・造成した場合にいくらになるか)を求めた後、減価修正(建築後の経過年数による価値の低下を割り引く)を行い、対象不動産の価格を推定します。
こうして算出された価格を「積算評価」といい、その評価が高いほど担保価値のある物件といえます。

銀行が不動産投資家に融資をする際、常に「貸し倒れ」のリスクが伴います。投資家が債務不履行になった時、銀行はその物件を現金化して資金を回収しなければなりません。
そのため、「物件の担保価値はどれくらいなのか」「売却金額で融資金の返済は可能なのか」という点を非常に重視するのです。

ここで押さえておくポイントは、積算評価=収益力ではないということです。

積算評価が高い場合のメリットは「融資が受けやすい」ことで、利回りについては別の視点で見る必要があります。

【取引事例比較法】

次に取引事例比較法についてみていきましょう。

こちらは主に中古住宅の評価法として一般的な手法です。
大まかな流れとしては、対象となる物件に近い条件で過去の成約事例の情報を収集し、比較した上で物件の評価をします
この際、不動産業者に依頼をし、不動産業者のみが利用可能なデータベースである指定流通機構(REINS/レインズ)をチェックしてもらいます。
こうして評価した結果を「比準価格」と呼びます。

ポイントとしては、比較対象の物件を抽出する際に、対象物件からなるべく「近隣」で「最近」のものを選び、多くの事例と比較することです。

最近の事例に近いものがなければ、過去の情報をもとに「今その取引を行ったらいくらになるか」という視点で修正をいれます。
これを「時点修正」といいます。

また、成約事例の中で所有者の破産・投機目的などを理由とし、通常ではありえない価格で売買されたものは排除して考えると良いでしょう。
合理的に補正が行えそうであれば比較対象に含めることも可能であり、その場合の補正を「事情補正」と呼びます。

【収益還元法】

収益還元法とは、「その物件がいくら稼いでくれるか」という点に着目し、物件が将来生み出すと予想される期待収益から現在の物件価格を算出する方法です。
他の評価法よりも合理性が高いため、現在最も用いられている評価方法であり、評価の結果は「収益価格」と呼ばれています。

収益還元法の算出方法には、大きく分けて次の2つがあります。

  1. 直接還元法
  2. DCF法(ディスカウントキャッシュフロー法)

それぞれの特徴を順番にみていきましょう。

〈直接還元法〉

一年間の純収益(収益から経費を引いたもの)を「還元利回り」で割って評価額を算出します。
還元利回りというのはその不動産から得られる投資利回りのことで、「近隣の類似物件の取引事例・販売中物件の利回り」か「不動産会社などが公表しているエリアごとの利回りデータ」を参考に算出しています。

例:一年の収益が120万円、経費が20万円、還元利回りが5%の物件の場合

(120万円 – 20万円)÷ 5% = 2,000万円

上記のモデルケースの収益価格は2,000円と算出されます。

〈DCF法〉

DCF法では直接還元法を元に、将来の収益と売却時の予想価格を「現在の価格に割り引く」という考え方を加えて算出します。
例えば、現在手元に100万円あれば、投資などにより一年後には105万円に増やすことも可能なため、将来の収益を現在の価格に置き換える際は割り引いて考えるのです。

ワンルーム投資時における不動産鑑定手法

ワンルームマンションへの投資において「その物件がいくら稼いでくれるか」という視点はとても重要な基準となるため、投資物件を選ぶ際の評価方法は「収益還元法」をメインとするのが良いでしょう。
また「取引事例比較法」も参考にしていくことで、収益性+相場感をみることができます。

これに加え、銀行は「原価法」をもとに融資額を決めているということも頭の中に入れておくと、融資交渉の際、有利に進むかもしれません。

以上、ワンルーム投資の視点から不動産価格の鑑定手法について解説いたしました。
各手法の特徴を掴み、不動産投資を有利に進めましょう。

無料税金対策セミナー情報

勤務医ドットコムでは、医師の方向けに無料セミナーを全国各地で開催しています。
効果的な節税の方法や相続、資産形成、副業など、収入の多い医師の方にとって有益な情報をお伝えしています。セミナーでは個別相談も実施していますので、あわせてご活用ください。
先着順となっておりますのでお早目にお申込みください。

無料税金対策セミナー一覧はこちら

ピックアップ記事

  1. 融資は交渉できるの?融資交渉時の基本テクニック!
  2. FXは玄人向け?不動産投資との比較
  3. 50代、勤務医、Sさん(年収3600万円)の不動産投資事例
  4. 気になる税制改正……改正による影響をシミュレーション!
  5. 株、FX、太陽光発電……メジャーな投資に潜むリスクとは?

関連記事

  1. コラム

    医師の生涯年収の実態とは?不安定な収入を安定させる方法

    世間一般のイメージでは、「医師=高収入」と認識されています。生涯年収は…

  2. コラム

    勤務医が節税するための方法

    総合病院などで働く勤務医は年収も高く、源泉徴収票をみると多額の所得税・…

  3. コラム

    知っておきたい確定申告の基礎の基礎

    今年も確定申告の時期がやってきました。そこで今回は、今までずっと税理士…

  4. コラム

    医師のキャリアアップに必要な資質と注意すべきこととは

    医師として順調にキャリアを重ねていけば、自然と「キャリアアップ」につい…

  5. コラム

    勤務医が今からできる資産形成とは? 税理士法人代表×不動産会社代表

    高所得者を中心とした増税や働き方改革などめまぐるしく変化する現代におい…

  6. コラム

    知っておいて損はない、初めての海外不動産投資

    日本国内の不況という状況下において、最近は“リスク分散”のために海外投…

現在から65歳まで働いた場合の
納税総額はいくら? 簡単・お手軽診断

年収(※1)

万円

年齢(※2)

  • 入力いただいた数値を65歳までの平均年収として算出します
  • 生涯納税額を知りたい場合は、本格的に給与が増えた年齢を入力してください

あなたの想定生涯納税額は

taxです

結果をクリア

  • この金額はあくまで目安の金額です
  • 「(年収-控除額)×税率×65歳までの残りの勤続年数」の計算式で算出しています
  • 年収が増加すると納税額も増加します
年収 税率(住民税10%を含む)
年収195万円以下 15%
年収195万円超~330万円以下 20%
年収330万円超~695万円以下 30%
年収695万円超~900万円以下 33%
年収900万円超~1,800万円以下 43%
年収1,800万円超~4,000万円以下 50%
年収4,000万円超 55%

SEMINAR

節税対策や多忙な方でもできる不動産投資のノウハウをご紹介する無料セミナーを全国各地で開催中です。
詳しく見る

NEW ENTRIES

  1. 期限ギリギリ…駆け込み申告で大失敗!確定申告でやりがちなミス…
  2. 勤務医が今からできる資産形成とは? 税理士法人代表×不動産会…
  3. 「私はコレでキャッシュを残しました」不動産投資で大幅節税に成…
  4. 地震、火災…「災害」が起きた場合、投資した不動産はどうなる?…
  5. 重い税負担も…開業医は税務調査で「何を」調べられるのか?
keyboard_arrow_up