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    医師のワークライフバランスと充実したセカンドキャリアの選び方 | 勤務医ドットコム

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    医師のワークライフバランスと充実したセカンドキャリアの選び方

    tokyoh@dmin2017

    ワークライフバランスのために職場を変えることもキャリア形成の一つの方法です。国を挙げて働き方改革が推進されている現在、こうしたワークライフバランスを重視したセカンドキャリアを選択する医師が増えてきています。

    本コラムでは、働き方を変えることで生活はどう変わるのか、ワークライフバランスが保てる医師の働き方、セカンドキャリアを充実させるために必要なことを詳しくご紹介していきます。

    働き方が変われば生活も変わる

    ことわざで「医師の不養生」という言葉があるように、医師は患者の身体のことは考えても、自分のことに対して配慮が不十分になってしまうことがあります。

    実際に、医師の仕事はハードワークです。ある調査では医師の1日の平均就労時間は10時間で、働き盛りの35~54歳の医師は1日10時間以上働いていることがわかっています。それでもしっかりと休みを取ることができていれば心身の疲労を回復することも可能ですが、週に休みは取れても1~2日で、1日も休みが取れないという医師もいます。これでは「医師の不養生」になってしまうのは仕方のないことといえます。

    しかし最近はワークライフバランスを意識して、生き方を変えようと行動を取る医師も増えているそうです。ワークライフバランスとは「仕事と生活の調和」のことで、簡単にいえば、仕事ばかりではなく家庭や趣味などの時間も大切にして心豊かな生活を送りましょうというものです。

    ワークライフバランスを意識することは「家庭や趣味の時間を大切にしよう」ということだけではなく、医師としての仕事の質を高めることにも直結しています。医師はハードワークゆえ、身体や心の病気を患う人も多く、これでは公私ともに満足のいく時間を過ごすことはできません。

    緊張状態の続く医師としての仕事を終えたあとは、家庭でパートナーや子どもと笑顔で話をしたり、趣味に没頭して心身を解放し、リラックスすることで明日への活力がまた湧いてくるものです。

    「最近、忙しすぎる」と感じている医師の方は、この機会に一度、ワークライフバランスについて考えてみることをおすすめします。

    ワークライフバランスを保ちやすい医師の転職先とは

    医師は幅広いキャリアパスを描くことができる職種のため、ワークライフバランスを考えて転職をしたいと思ったときにも選択肢が多数あります。それをいくつかご紹介しましょう。

    <産業医>
    産業医とは、企業で働く医師のことです。産業医は従業員の健康管理やメンタルヘルス診断などを行います。最近はうつ病などで苦しむ会社員が増えているといわれているので、産業医の役割は重要で、ニーズも高まっています。年収は大企業の場合は1,000万円程度といわれています。産業医はワークライフバランスを考えやすいポジションで、月~金までの週5日勤務、またはそれよりも少ない週3~4日勤務の求人もあります。

    <保険会社の査定医>
    保険会社の査定医は、保険加入希望者の健康状態を診断して、加入が可能かを判断する医師です。直接診断するだけでなく、他の機関で受けた健康診断や人間ドックの診断書をもとに判断することもあります。査定医も産業医と同様にワークライフバランスを考えやすく、保険会社の週5日の営業日に出勤するケースが多くみられます。年収は1,000~1,200万円程度です。

    <公衆衛生医>
    全国市町村の保健所に在籍する公衆衛生医は、地域保健医療を充実させることに尽力する仕事です。感染症の拡大防止、薬物乱用防止、生活安全対策などを目的に講演や研修を行います。こちらもワークライフバランスを考えやすいものの、年収は1,000万円を切る場合も多いため、医師の中では収入は低めかもしれません。ただ、地域貢献など「やりがい」は間違いなくある仕事です。

    ここに挙げたのはほんの一例で、医師のキャリアはほかにもさまざまなケースがあります。転職を考えている方は、一度チェックしてみましょう。

    充実したセカンドキャリアのために必要なこと

    激務に追われる現状を見つめ直し、充実した「セカンドキャリア」を過ごす医師もいます。この場合のセカンドキャリアとは、医師を引退して悠々自適な生活を送るというわけではなく、働き方や働く環境を変えて、医師として新たなキャリアを築いていくという意味合いです。

    医師が充実したセカンドキャリアを送るために必要なもの、それは「自分を見つめなおす機会」をしっかりと取ることです。医師の仕事はハードワークのため、なかなかこのような機会をつくることは難しいかもしれませんが、冷静に振り返ってみないことには今後のセカンドキャリアで何をすべきかは見えてこないはずです。

    たとえば、50歳で救急医療の脳神経外科で働いていた医師は激務に追われる生活を続けてきたうえ、同僚の脳外科医が退職したことでさらなる負荷がかけられることになりました。「このままでは過労死する」、こう思ったときからセカンドキャリアを考えはじめたそうです。

    その結果、見えてきたのは「自分は地域医療に貢献する仕事がしたい」というビジョンでした。もともと考えていたものの、救急医療の病院で働きはじめてからは忘れてしまっていた夢でした。

    年齢を考えて「やるなら今しかない」と病院を退職。地域医療の現場へと転職し、充実したセカンドキャリアを過ごしているそうです。

    毎日忙しい、そんなことは考えている暇はないから……、と思っていると、充実したセカンドキャリアはどんどん遠いものになってしまいます。限られた時間の中でも自分を見つめなおす機会を取り、将来のことを考えるようにしたいですね。

    まとめ

    医師としてのキャリアも大切ですが、豊かな人生を送るうえで、自分にとって何が大切かを知ることも重要です。そのうえで勤務医としてのキャリアを継続するのか、ワークライフバランスを重視したキャリアを選ぶのか、独立・開業を目指すのかなど、たくさんの選択肢の中から今後のキャリアプランを検討するのが良いのではないでしょうか。

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