2020年7月10日時点で東京都内のコロナ感染者数が1日200人以上と第2波が来つつある中、コロナウイルスが落ち着くまでwithコロナというスローガンが建っています。
今後、コロナウイルスがどういう結末をたどるかわからないためある意味ではこのスローガンは正しいと言えるでしょう。
勤務医として働く医師だけでなく医療従事者全員も常にコロナウイルスが蔓延していると考えながら医療に励む必要があります。
さて、勤務医として働いている医師だけに限ってこのwithコロナ時代を乗り切るためにはどんな対策をしていけば良いでしょうか。
それぞれのスタンスによって違いはあるでしょうが、まず一番は感染する可能性が常にあるということを考える必要があるでしょう。
特に都内で働いている方は感染するリスクが何倍も高くなります。若い世代の医師であれば軽症ですみますが、高齢の医師であればそれこそ重症化して、最悪の場合死に繋がる可能性だってあります。
どうやったって死にたくはないですよね。そこを心配するようであれば素直に感染リスクの低い地域に移動するか、医療業界から一時的に身を退けるかなどの対応が必要だと思います。
未だ猖獗を極める新型コロナウイルス
新型コロナウイルスは今後いつ収束するかわからない状態であり、これだけ社会的な大きな問題になっているためもはや新型コロナウイルスについて知らない人はいないと思います。
つまり、医者としてはある程度の知識を身に付けている必要があります。
いつだって熱を出した患者さんに新型コロナウイルスってどういう特徴がありますか?って聞かれる可能性はあります。
新型コロナウイルス感染症は嗅覚障害や味覚障害が症状としてあるっていうのも有名な話ですよね。
もはや新型コロナウイルスについての知識がないのは高血圧や高脂血症などの治療方針を知らないまま高血圧や高脂血症の患者さんを診察しているのと同じことになります。
新型コロナウイルスについての研究や論文はここ最近多数出ています。医療とは常に知識をアップデートしていかなきゃいけない分野です。
英語を読むのが苦手な方は日本語で書かれている医療サイトやブログなどを通して最新の知識をどんどんアップデートするような習慣をつけましょう。
医療従事者の食事会・飲み会は?
感染の話をするとついつい出てくるのが食事や飲み会についてです。
医療従事者は職場で感染するリスクが高いので食事や飲み会で集まることでさらなる集団感染を招く可能性があります。
最初コロナウイルスが流行った当時も「〇〇病院の研修医が飲み会で何人感染!」などというニュースが目立ちましたね。正直、感染拡大を防ぐという意味では食事・飲み会関して医療従事者は自粛するのが正しいでしょう。
しかし、かといってずっと職場のそういった会ができないのも交流の機会がなかなか持てないため厳しいでしょう。医療はなんと言ってもチームですから多職種での交流の場を持つということは非常に重要なことですからね。
いつまでも企画できないのは非常に致命的ですが、かといって集団感染が確認されたらすぐにマスコミに報道されるリスクがあるのでできません。早くワクチンができてほしいですね。ここに関しては本当に待つしかありません。
対応に追われる勤務医
次に重要なポイントとしては自分がやりたいことがしっかりできるているかどうかという点でしょうか。
病院によってはコロナの対応を特定の科にまかせてしまう病院などもあります。そうすると今までしていた業務が減ってしまったり、あるいは業務時間の延長につながります。
今一度、現在自分の理想な環境で仕事ができているかどうかを改めて見つめ直す必要があるでしょう。
実際、私の場合はコロナ患者の対応を任せられる事が多く、その結果コロナ疑似症例の対応もすることになります。結果的に業務時間は格段に増えました(汗)。
ただ、しっかり危険手当が追加でもらえているのでいいですが、これがもし出ないようだったらすぐでもやめているでしょう。家族に移してしまう可能性もありますからね。自分のせいで家族を苦しめるのだけは絶対避けたいですから。
コロナ禍での医療機関の懐事情
最後に重要な点として挙げるのは先程でも少し述べましたが給与がしっかりと確保されているかどうかでしょう。
どこの医療機関もおそらく今回のコロナウイルスで大幅な赤字となっています。
基本的に給料が下がるということは考えにくいですが、医療機関によっては経営が厳しくなって最悪解雇になる可能性だってあると思います。今働いている職場が今現在経営的に大丈夫か、一度確認するのは大事なことだと思います。少なくとも自分の身を守るためには。
話題のニュースとしては東京女子医大学病院の看護師400人が退職希望を出しているというニュースでしょう。コロナの影響で経営が厳しくなり給料が減ったあげくボーナスもなし。
さらにはそんな中で理事長室に6億円をかけたと。正直これを読んだときは衝撃でした。
そりゃやめたくなる看護師の気持ちもわかります。一つの例としてこれをあげましたが、実際にこういう事態が起きているという事実を知っておいてほしいです。
以上、今回はwithコロナ時代を乗り切る~勤務医編ということでいろいろと書かせていただきましたが、まずは今一度自分の職場の現状がどんなものかを確認することが大事かなと思います。