日本アンガーマネジメント協会代表理事の安藤俊介氏によれば、「怒り」の度合いは１０段階に分けられるとのこと。

人が自分の怒りをうまくコントロールできないのは、自分が感じた怒りがどのくらいの大きさなのかを考えたことがないからで、そのため、本来ならばそこまで捕らわれなくてもいいような小さな怒りにも過剰に反応し、振り回されてしまうのだと言います。

ビジネスのシーンでは数値化の重要性が謳われています。「会議ではなるべく多く発言するようにしてください」ではなく、「会議中は最低２度は発言するように」。「頻繁に電話をして様子をうかがう」ではなく、「１日１度は電話をする」、という具合に。

このことに倣って「怒り」も数値化してみると、自分や同僚や患者さんなどが今どの程度の怒りを感じているのかが、客観的に見えてきます。

自分や他人の怒りをランク付けすることで、怒りに対する「客観視」が生まれます。日本アンガーマネジメント協会の安藤氏によれば、怒りを感じピークまで達する時間は6秒、それを過ぎれば怒りは次第に小さくなるそうです。

怒りを数値化、客観視することはまた、自分の怒りの傾向がつかめることにも通じると言います。「人に強く注意されると相手が誰であれ、常に『５』ぐらいの怒りが湧く」、「仕事が忙しくなるとすぐに『４』ぐらいの怒りを含んだイライラが生じる」など、自分の怒りを数値化し、傾向を知ることで、正体不明の苛立ちにもストレスを感じることが少くなるかもしれません。

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