資産が多い医師なら必要不可欠な知識! 相続の基本的なルール | 勤務医ドットコム

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資産が多い医師なら必要不可欠な知識! 相続の基本的なルール

誰かが亡くなった時に、その人の財産を受け継ぐことを「相続」と言います。相続には、法律で決められたルールがあり、それに従って財産が分割されます。
いざ相続する立場になったときに慌てないためにも、相続の基本的なルールや流れを理解しておきましょう。

相続とは個人の財産を次世代に承継させること

相続とは、被相続人が死亡した場合に、その被相続人の権利義務を相続人に包括的に承継させる法制度です。

つまり、相続によって相続人の財産や地位がすべて相続人に引き継がれるということです。これはプラスの財産(資産)だけでなく、マイナスの財産(負債)も含まれます。

簡単に言えば、相続とは「ある人の死をきっかけとして、その人が有していた財産や負債等が特定の親族へと移転する」ということです。

相続人の範囲と順序を知っておこう

民法では、相続人となる人の順番とその範囲を定めています。これを法定相続人といいます。
まず、被相続人の配偶者は、常に相続人となり、内縁の夫や妻は相続人にはなれません。離婚した場合の元配偶者も相続人ではなくなります。一方、長年別居していても被相続人との婚姻関係が続いている配偶者であれば、相続人となります。

配偶者以外に親族がいる場合は、配偶者とともに、①子、②直系尊属(父母や祖父母)、③兄弟姉妹の順に相続人となります。先順位の相続人がいない場合のみ、後順位の者が相続人となります。

①第1順位
被相続人の子は、年齢に関係なく相続人となります。子は実子、養子を問いません。被相続人が亡くなったとき、胎児だった子は、無事産まれれば相続することができます。
非嫡出子も相続することができます。非嫡出子の相続分は、以前は嫡出子の二分の一と定められていましたが、平成25年12月5日以降の相続については、同等となりました。

②第2順位
被相続人に子がいない場合は、次の順位である直系尊属が相続人となります。子がいても欠格や廃除により相続権を失い、さらに代襲相続が生じない場合は、第2順位である直系尊属が相続人になります。

③第3順位
子も直系尊属もいない場合は、兄弟姉妹が相続人となります。また、子や直系尊属がいたとしても相続権を失い、そのうえ代襲相続が生じない場合は、第3順位の兄弟姉妹が相続人となります。

・代襲相続とは
親よりも先に子が亡くなってしまった場合など、本来、相続人となる人が被相続人よりも先に亡くなっていた場合はどうなるのでしょうか?
このような場合は、亡くなった相続人(子)に子(被相続人にとっては孫)がいれば、相続します。これを代襲相続といいます。もし、孫も亡くなっている場合は、孫に子(被相続人にとってはひ孫)がいれば、その者が相続します。これを再代襲相続といいます。
直系卑属(子・孫・ひ孫等)に関しては、相続できる者にたどりつくまで、次々に代襲相続が認められています。

相続税の計算方法とは

・まずは基礎控除額を確認する
相続税は、財産を相続した人にかかる税金です。亡くなった人が保有していた財産から、非課税のもの、債務・葬式費用等を差し引いたものに対して相続税がかかります。ただし、相続税には「ここまでは相続税はかからない」という基礎控除があります。相続財産の課税価格が基礎控除額を超えると相続税がかかり、基礎控除額以下の場合には相続税はかかりません。

【遺産に係わる基礎控除額】
3,000万円+600万円×法定相続人数

・次に「課税遺産総額」を確認する
相続税の課税対象になるのは、現金・預貯金、株式や債券等の有価証券、土地・建物などの不動産、書画骨董など、亡くなった人が所有していた財産です。これに加えて、亡くなったことによって入ってくる死亡保険金や死亡退職金などの「みなし相続財産」、相続開始前3年以内に贈与された財産や相続時精算課税制度を適用して贈与された財産も課税対象となります。

これら課税対象となる財産から、非課税財産と、債務・葬式費用等が引かれます。非課税になるのは、死亡保険金や死亡退職金のうち500万円に法定相続人の数を掛けた金額までの部分などです。このようにして算出したものが、「相続税の課税価格」です。

この課税価格から、「遺産に係る基礎控除額」を差し引いたものが、「課税遺産総額」となり、この部分が相続税の課税対象となります。

・相続税の計算方法
課税遺産総額が分かったら、相続税の計算を下記の手順で行ないます。

①相続する各人の仮の相続税額を算出し、「相続税の総額」を算出する

各相続人が課税遺産総額の法定相続分を受け取るとして、各人について次のような計算式で仮の相続税額を算出します。

各人の仮の相続税額は以下の計算式で算出できます。
【課税遺産総額×法廷相続分×税率-控除額】

この各人の仮の相続税額を合算したものが、「相続税の総額」になります。

法廷相続分に応じた取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
1,000万円超3,000万円以下 15% 50万円
3,000万円超5,000万円以下 20% 200万円
5,000万円超1億円以下 30% 700万円
1億円超2億円以下 40% 1,700万円
2億円以下3億円以下 45% 2,700万円
3億円超6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

②各人の実際の相続税額を計算

各人が実際に負担する相続税額は、相続税の総額を各人が実際に遺産を取得する割合で按分することにより算出します。

各人の実際の相続税額の計算式は以下の通りです。
【相続税の総額×(各相続人の課税価格÷課税価格の合計額)】

ここから、「配偶者の税額軽減の特例」など、税額控除が該当する場合には差し引きます。
配偶者の税額軽減の特例とは、配偶者が取得した遺産価格が法定相続分または1億6,000万円以下であれば、その配偶者には相続税が課されないという制度です。他にも、未成年控除や障害者控除といった税額控除があります。

相続手続きの流れを簡単に紹介

相続の手続きにはさまざまな項目があり、期限が明確に定められたものもあります。
まずは大まかな流れを確認し、手続きの不備や漏れがないよう注意してください。

①死亡届、社会保険、年金関係の手続き(7日以内)
②世帯主の変更届、遺言書の有無の確認、法定相続人の調査、相続財産の調査(1カ月以内に開始が望ましい)
③限定承認の申請、相続放棄の申請(3カ月以内)
④準確定申告(4カ月以内)
⑤遺言の執行、遺産分割協議、(5カ月以内に開始が望ましい)
⑥相続税申告・納税(10カ月以内)
⑦遺留分減殺請求(1年以内)
※太字は期限が定められたもの

まとめ

一般の人とは異なり、収入が多く、資産も多い傾向にある医師やその家族は、相続に関するトラブルに巻き込まれる可能性が高いと言えます。多額の遺産を巡って身内同士の争いに発展するケースは珍しい話ではないからです。
そんなトラブルを未然に防ぐためにも、相続に関する基本的なルールは知っておくべきです。

また、相続税は計算方法を始め、煩雑な手続きなど複雑な面が多々あります。税金の知識がない一般の人が、相続税申告書の作成や節税対策をすると、税務署に不備を指摘されてしまったり、誤って過大に相続税を支払ってしまうリスクもあるでしょう。
そのため、相続税についての基礎的な知識を身につけた後は、相続税に詳しい税理士に相談することが、最も安心かつ、確実な方法だと言えます。

また、相続税額の計算については毎年少しずつ法改正(措置法を含む)がありますので、注意が必要です。

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年収195万円超~330万円以下 20%
年収330万円超~695万円以下 30%
年収695万円超~900万円以下 33%
年収900万円超~1,800万円以下 43%
年収1,800万円超~4,000万円以下 50%
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