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不動産投資の契約時の注意点

実際に不動産投資を行う場合、投資用の物件を購入する際の売買契約を行うところから始まります。
この契約時に投資家が注意すべき点についてまとめました。
また、売買契約書作成から契約締結に至るまでのプロセス等も合わせて解説してまいります。

不動産投資の売買契約のための契約書作成までの流れ

投資したい物件が決まった場合、申し込みを行ったうえで何ら問題がなければ売買契約を結びます。
では、契約書作成までの流れについて順を追ってみていきましょう。

①売買契約書の作成業者を決定する

売買契約書を作成する場合、物件に介在した不動産業者の数によって作成業者を決定する協議が行われるかどうかが決まります。

  • 不動産仲介業者が1社のみの場合→その不動産会社が売買契約書を作成します。
  • 売り主側・買い主側それぞれに異なる不動産仲介業者が携わっている場合 → 不動産会社間で協議の上作成業者を決定します。

②売買契約書を作成する

売買契約書を作成するうえで、売り主・買い主それぞれの条件を盛り込む必要があります。
売買契約書は売り主が売却に同意してから約1週間後に締結するのが一般的です。
その期間内にお互いの条件を盛り込んだ契約書を作成することが望まれます。

(1)法務局へ出向き、現状での公図・土地や建物の登記事項証明書を取得し、土地・建物の面積等を調べる他、登記上の所有者などに齟齬がないか確認する。

不動産会社が持つ情報だけでは、抵当権の設定や共有名義が存在するといった細やかな内容を知ることができません。
登記上、共有名義の存在や、当該物件に抵当権が設定されているといった問題があれば、関係人の確認および所有権移転(持ち分移転などともいわれる)の登記を行う他、抵当権の解除または抹消手続きを取らない限り、売買契約を進めることができません。
この情報をもとに売買契約書を作成します。

また、「買い手がつくまで」というような条件で当該不動産を賃貸していることも考えられます。
賃貸契約が解消されているか確認します。
不動産投資の場合、現在の賃借人と売り主との間で結ばれている賃借契約を、買い主(不動産投資家)へ引き継ぐかどうかといった点も確認する必要があります。

(2)不動産の重要事項説明書を作成すると同時に契約書を作成していく。お互いの内容に矛盾や相違が発生しないかも確認する。

先に決定した不動産会社が不動産の重要事項説明書の作成と並行して契約書を作成します。
重要事項説明書には、これらの内容が盛り込まれます。

  • 当該不動産に直接関係する事柄
  • 取引条件に関する事柄
  • この取引で損害を被った時に、弁済請求ができる場所(供託所)に関する確認や、当該取引の判断に重要な影響を及ぼす事柄についての確認
  • マンションの区分購入に関する事柄(マンションの区分購入の場合のみ)
(3)売り主・買い主それぞれの不動産仲介会社が存在する場合、相手方の不動産仲介会社に対し契約書の内容に関して、記載ミスや条件の相違がないかチェックを依頼する。

読み合わせなどで完了することがほとんどですが、重要事項説明書に関しても合わせてチェックを行います。
万一、契約締結後に売買契約書の内容にミスが発覚した場合、作成に携わらなかった業者も責任を負うことになります。

(4)売買契約書の完成

不動産売買契約書に関しては、標準的な書式が存在しており、その売買に関する必要事項を盛り込むだけで作成できるよう工夫されています。
一般的には不動産会社が契約書を作成することが多いのですが、基本項目以外の条項を掲げる必要が生じた場合など、行政書士や司法書士が作成に携わることがあります。
また不動産投資は高額な取引となるため、一般的な証拠書類として成立するか、司法書士が「契約書チェック」を行うこともあるようです。

契約の段階で注意しておきたい点はどのようなことがあるか?

不動産投資家としても高額な土地・建物取引を行います。契約の時点で投資金額のすべてが損失となる可能性があるため、売買契約を締結する際には注意しなければいけない点も存在します。
それではひとつずつ説明してまいります。

①売買物件の表示が正しいか

登記簿の記載に基づいた物件表示がなされているか、売却物件の登記事項証明書と契約書に記載された内容を確認します。
土地家屋調査士が行った土地の実測と登記内容に相違点が認められた場合は、売買代金を清算することがあります。
また境界線に関する確認ができているかもこの時点で確認すべきでしょう。

②抵当権や賃借契約が解除されているか

売り主側が当該物件を購入した際にローン契約をした等の理由で、抵当権が設定されている場合があります。
中にはローン契約が終了したにもかかわらず抵当権が設定されたままになっていることもあるようです。
抵当権の抹消または解除の登記が終了しており、完全な所有権で物件が所有できるか否かも確認します。

③売買代金・手付金の有無やその額、支払日と所有権移転に関する日付を確認する

当初の申込み時に約束された売買代金や手付金に関する事柄を確認します。
また、いつまで支払いを済ませなければいけないのかも確認しましょう。
一般的には、不動産投資ローンの融資実行日を支払日と設定することが多く、入金確認後に所有権移転(登記)や物件引き渡しを行うといった流れが設定されます。

④手付金や契約の解除に関する条件を確認する

不動産の売買契約締結後に金融機関に対し不動産投資ローンの融資に対する本申し込みを行います。
中には、不動産投資ローンの審査落ちの可能性も考えられます。
万一、不動産投資ローンが実行されなかった場合、契約締結後でも無条件で解除できる旨の特約(ローン特約)を設けます。
また手付として売買契約締結時に支払った一部費用も、買い主に戻るよう条件を取りつけると、大きな損をすることもありません。

⑤瑕疵(かし)担保責任と付帯設備の引き継ぎ

中古物件を購入した場合に当てはまりますが、照明やエアコン、庭木などあらかじめ物件にあるもので、価値があると思われる付帯設備に関して引き継ぎの確認を行います。
売り主側が物件売却時に撤去するものや引き継ぎ設備の状況に関しては「物件告知書」と呼ばれる書面を用い、売り主と買い主で確認を行います。

また、瑕疵担保責任とは当該物件に欠陥などの瑕疵が見つかった場合、売り主が修繕を行うなどの賠償義務を負うことを指します。
購入した物件が居住に適さない物件であることが分かったら、契約を解除できるという条文を盛り込んだ条項です。
民法上「瑕疵発見後1年間」は瑕疵担保責任を問うことができるとされていますが、発見した時期によって、売り主の責任といえる瑕疵となるかどうか追求が難しくなります。
そのため、瑕疵担保責任に対する期間を設定する必要があります。
売買契約書に盛り込む内容として、瑕疵担保責任の期間を2年間と定めることが一般的です。

また、新築物件の場合は、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によって、10年間の瑕疵担保期間が義務化されています。

不動産投資に適した物件を選び、申し込みをした後も、売買契約書が締結されるまでいくつかのプロセスが存在します。
測量や登記上のトラブルがあれば売買契約書を作成するまでの期間が延びてしまいます。

不動産投資家としても、知識を取り込みつつ売買契約書作成の進捗状況を都度確認することをおすすめします。
また、売買契約書の内容によっては、買い主側にとって不利になる要件が盛り込まれる場合も考えられます。
特に、ローン特約に関する条項や瑕疵担保責任の期間設定、付帯設置物の確認は念入りに行いましょう。

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